こんにちは、サンティアゴ在住特派員Mayです。年末年始のお休みを利用して、ガラパゴス諸島へ旅行に行ってきました! | |
植生がチリとはまた違って見た事のない植物がたくさん。ガラパゴス諸島は生態系保護のため、13歳以上の大人旅行者には100米ドルの入島料が課されます。その他、キトまたはグアヤキル空港で10ドルの交通規制カードの購入が義務付けられています。 | |
入国審査が終わると、ツアーガイドさんが出迎えてくれました。ガラパゴス諸島を巡るツアーは、主にクルージングとアイランドホッピングの2種類があります。クルージングはその名の通り船で島を巡り、観光以外の移動・宿泊は船上となります。一方、アイランドホッピングは島から島へスピードボートで移動しホテルに滞在するもので、クルージングに比べ安価で、現地の人達の生活にも触れられるということで、私たちはアイランドホッピングを選びました。ただし、船酔いする方は、スピードボートに片道3時間揺られるややハードな旅になりますのでご注意を。 | |
さて、ガイドさんとともにまずはバルトラ島から最初の滞在先・サンタ・クルス島へ船で移動。船が待つ港まで、バスで10分ほど走ります。目の前には、真っ青な海が! | |
船頭さんにスーツケースを預け、船に乗り込みます。テンション上がってキター!!ご覧の通り、サンタ・クルス島の対岸が見えており、船に乗るのはほんの数分です。 | |
フォトショップなしでこのエメラルド色!吸い込まれそうなほど綺麗な海です。 | |
サンタ・クルス島に上陸したら、今度はホテルのある中心街、プエルト・アヨラまで車で移動。地平線まで真っ直ぐつづく一本道を抜け、街へたどりつくまでさらに約30分。 | |
ホテルに到着するや、荷物を預けてツアー開始。最初に訪れたのは、ロス・へメロスというクレーター。Gemelosとは双子の意味ですが、その名の通り二つの巨大なクレーターが並んで存在します。マグマが噴出し陥没してできたものだそうで、今はご覧のとおり緑が生い茂り森になっています。標高が高く、その地形も相まって雨の恵を存分に受けているからとのこと。ダーウィン・フィンチの生息地でもあり、散策中は心地よいさえずりが終始聞こえてきました。 | |
ガラパゴス諸島は陸地の約98%が国立公園ということで、旅行者の立ち入りは厳しく管理されていて、現地のガイドに同行してもらうツアーがほとんどです。私たちのガイドのおじさんはなぜか「カメ」という日本語だけ知っていて、我々が日本人と知るや英語の説明中もカメだけは日本語で連呼しておりました。(他のお客さんはみんな英語圏の人達です笑) | |
双子クレーターの片割れ。美しい森を形成している木々は、スカレシアというキク科の植物で、ガラパゴス諸島の固有種です。 | |
車に戻り、デコボコ道を揺られながら急いでボックスランチをかきこんで次に向かったのは、エル・チャトというゾウガメの保護区です。保護区に近づくとシカならぬゾウガメ注意の看板が。 | |
駐車場に着いたら、まずはレンタルの長靴に履き替えます。ゾウガメの生息地は泥を含む湿地帯。足元に注意しながらガイドさんに続くと、早速カメさんに遭遇!大きい!!ガラパゴスゾウガメと一口に言っても、その種類は10を超えます。素人にはなかなか判断できませんが、一番分かりやすいのは甲羅のかたち。写真のゾウガメはドーム型の甲羅をもつサンタ・クルスゾウガメです。 | |
カメが歩いた後に道ができています。かわいいです。ひたすら草をムシャムシャとはみながら、ゆっくりゆっくり進みます。甲羅がドーム型なのは、地面に生える草を食べるためです。反対に、餌が少ない場所では低木を食べるため、鞍型の甲羅を持つようになるのだそう。 | |
左がカメ、右は岩です。足がキュートです。 | |
黄色いダーウィン・フィンチ・・・!と思いきや、これはキイロアメリカムシクイという鳥でした。南北アメリカ大陸カナダ~ペルーまで生息するとか。気持ちよさそうに水浴びしていました。 | |
このゾウガメはこれからお昼寝のようです。まだ口から草出てますけど(笑)。どこで寝るのかというと・・・ | |
ご覧のように、泥に体をすっぽりと埋めて眠ります。「眠る」という表現はガイドさんが言っていたのでそのように書きましたが、実際は、日差しのある日中体温を下げるため泥浴びをしているのだそう。 | |
でも、近くで観察すると気持ちよさそうに目をつぶっているカメ、鼻息だかいびきだかわからないグーーという音を出しているカメもいて、お昼寝と呼ぶのがぴったりです。 | |
ツアーの途中、突然現れた洞窟の入り口らしき場所。人一人がやっと通れる狭い入り口を降りると、そこは・・・ | |
なんと、溶岩トンネルです。この場所をマグマが通ったのですね。中は天井が高く、地上に降った雨が伝い降りて足元は湿っていて、まるで鍾乳洞。 | |
ランプが灯り幻想的ですが、一人ではちょっと心細い空間です。 | |
地層の様子も明かりのおかげでじっくり観察できます。全長は50mくらいでしょうか。 | |
出口が近づいてきました。中は広大な空間ですが、出入り口は譲り合ってひとりずつ。地上に出る頃にはちょっとした嵐に巻き込まれた?くらいに汚れます。白い服はNG! | |
出口の脇にバナナの木が生えていました。残念ながら、実はついておらず。でも、ついてても取ったらダメですけどね。。 | |
ゾウガメツアーの最後に、コーヒーとお茶のサービスでホッと一息。そして、ガラパゴス一番の記念撮影スポット(?)がここに。そう、ゾウガメの甲羅です。ということは・・・ | |
こういうことです(笑)。これが、入るのは簡単だけど出るのは大変。足がなかなか外れません。けっこう恥ずかしいw | |
ツアー初日、ようやく終了!宿に戻り、とりあえずベッドに倒れこみました。。でも、蒸し暑くて昼寝どころではない・・・ので、とりあえず街並み撮影。カメの甲羅風のデザインが街のいたるところに施されています。 | |
高い建物は一切なく、街のところどころから海が見渡せのどかな風景が広がります。 | |
夕飯を食べたらプエルト・アヨラを散策。お土産物屋さんは19時頃まで開いています。暗くなっても観光客が沢山歩いていて、危ないという感じはそこまでありませんでした。港の広場では、地元民がダンス中。 | |
湿気と熱気にうなされ睡眠不足のまま2日目を迎えた私達ですが、この日はダーウィン研究所ツアー!ということでテンション上げていきました!ガイドのカメおじさんがホテルまで迎えにきてくれました。しかし、昨日のメンバーと合流したと思いきや、スーツケースを抱えてバスに乗り込む面々が。どうやら、皆が同じ日程で動くわけではなく、ツアー会社で毎日組んでいるツアーに定員があり、そこに各旅行者の旅程をマッチングさせていく仕組みらしい。集合場所のホテルのロビーで、今日ガラパゴスを去るという人達にお別れの挨拶をして、いざ出発! | |
「じゃあ、行こうか」とおじさん。あれ、おじさんと私達だけ・・・?聞くと、今日はたまたま君たちだけなんだ、とのこと。心なしかおじさんもスイッチがオンになりきっていない様子のまま(笑)、まったりツアースタートです。途中、お花がきれいに供えられた墓地を通りました。真っ白な墓標が太陽に照らされてとても素敵でした。 | |
市街地を抜け、研究所へつづく道の入り口へ。それにしても、この日は晴天。気温も30度をこえ、我々一向は炎天下の下ひたすら歩きつづけ、入り口付近ですでにヘトヘトに。。 | |
途中、海が見えたので一瞬(気持ちだけ)涼しくなりました。だんだんリアクションが薄くなってくる我々を気に留めず、終始目に入る植物や鳥の説明をしてくれるおじさんはさすがでした。 | |
そしてようやく!ダーウィン居たーー! | |
受付のおじさんとガイドのおじさん。「水飲む?」「お前が口つけたのヤダ」みたいな会話中。仲良しみたいです。 | |
かわいいヤモリに出会いました。このときまで気づきませんでしたが、緑のある場所を注意してみているとけっこう居ます。足が速く近づくと逃げてしますので、写真撮影も一苦労。 | |
こちらは名前を失念してしまいましたが、熱帯らしく鮮やかな花が道々に咲いていました。 | |
チャールズ・ダーウィン研究所は、科学的研究と環境教育を主に行っており、100名を超える自然科学者、教育者、ボランティアなどの人達が働いているそうです。が、この日は休日のためひっそりとしており、併設の自然史博物館も閉館とのこと。残念ですが、気をとりなおしてゾウガメに会いにいきましょう。 | |
沢山います!ゾウガメも暑そうです、みんな日陰にかたまって動きません。彼らは研究のため保護観察されていて、柵の向こう側にいるため近づくことはできません。 | |
日陰探して移動中。まずは段差を克服しないといけないのです。よいしょ、よいしょ。 | |
隣のスペースにはイグアナも!赤褐色をしたガラパゴスリクイグアナです。全長1m近くあり、まるで恐竜を見ているような迫力。しかしこのグデーンとした感じ、暑いんだろうな。。 | |
ガラパゴスリクイグアナの食糧はサボテン。夏バテなのか食事風景は見られませんでしたが、この貫禄ある体型、サボテンだけで?と思ったら、カニや昆虫を食べることもあるそうな。 | |
ダーウィン研究所といえば、皆さんも一度は聞いたことがあるでしょう「ロンサム・ジョージ」。ガラパゴスゾウガメが絶滅したと思われていた1971年、60年ぶりに発見されたピンタ島固有の亜種で、ダーウィン研究所で保護飼育されました。ロンサムジョージは2014年に惜しくもこの世を去り、ジョージ亡き後の人気者となっているのが、このディエゴ。 | |
1900年頃にエスパニョーラ島で捕獲されカリフォルニアのサンディエゴ動物園で飼育された後、1975年に帰還されたディエゴ。もう120年以上生きているのですね。そして、老齢のためか繁殖には貢献できなかったジョージに対し、ディエゴは2500匹もの子孫を残しているそう。この日はひたすらご飯に夢中でしたが、名前を呼ぶと時折じっとこちらをみて、最後は差し出した葉っぱを食べてくれました。 | |
ディエゴさんとも交流でき、猛暑の中訪れた甲斐があったーと大満足の我々は、その足でイグアナ観察へ。おじさんに連れられるがまま向かった研究所内の港、人っ子ひとり居ない静けさですが・・・イグアナはわんさか居ます。 | |
橋の真ん中に、岸壁に、木陰に、下を見ていないと踏んでしまうくらいイグアナだらけ。見た目、もうおっさんです。。。 | |
見た目おっさんですが、彼らはガラパゴス諸島にしか生息しないウミイグアナ。体は灰褐色で、背中にクレストという棘がたくさん生えています。もう本当に恐竜みたいでかっこいい! | |
おじさんと海。 | |
泳いでます!!生で見られた~~!体を左右にうねらせ悠々と泳ぐ様は迫力です。図らずも、ネッシーっぽい映り・・・ | |
イグアナと海。けっこうつぶらな瞳をしています。 | |
尻尾の長い鳥が飛んでいます。グンカンドリと言って、その生態を知って驚きました。グンカンドリは海に潜ることができず(溺れてしまう)、捕食方法は他の鳥が海から上がってきたところに体当たりして魚をうばうのです。それから、求愛行動のときは真っ赤な喉袋をふくらませるそう。色々個性が強烈ですね。。 | |
とにかく、逃げない。見下しているような何とも言えない表情と態度(?)がいいです。 | |
イグアナも堪能した我々はダーウィン研究所を後に。少し日が翳り、帰り道はおじさんとおしゃべりしながら風景を楽しみました。 | |
雑貨屋さんが並ぶおしゃれストリート。 | |
マングローブデザインのお店。閉まっていたけど何のお店かな。そして、おしゃれ通りを抜けたところで、突然おじさんからお別れの言葉が!丸2日おじさんの変な日本語を聞き続けた私達はそれなりに寂しく、記念撮影とハグをしておじさんとお別れ。 | |
ランチまでちょっと時間があるので、海辺のベンチでぼーっとしていたら、命名・三段式収納ペリカンがやってきました。首と足を折りたたんで座るとかなりコンパクト。 | |
立ち上がるとこんな感じ。正式名称は、ガラパゴスカッショクペリカン。世界最小のペリカンらしいですが、羽根を広げると相当大きいです。。イグアナ以上にそこらじゅうにいます。人が近づいても逃げも襲ってもこないので大丈夫ですが、集団になるとけっこう怖いです。 |